デジタル化が加速し、データの価値がかつてないほど高まる現代。企業にとって最も避けるべきリスクの一つが「情報の流出」です。しかし、多くのPCやサーバーが物理的な「ゴミ」として廃棄される際、その安全性がどこまで担保されているかは、意外と知られていない盲点かもしれません。
本記事では、竹下代表に、家業を継承し新事業を切り拓いた覚悟、3,000社以上の法人顧客が同社を選ぶ理由、そしてJOYCLEと共に描く「信頼でつながる循環型社会」の展望について、代表・小柳裕太郎がお話を伺いました。
「情報廃棄」のプロが共感した、JOYCLEの存在
── まず、竹下産業の事業について教えてください。
竹下: 私どもは23区内の一般廃棄物と首都圏全域の産業廃棄物を扱っています。業界に多くの企業が存在する中、父の代から行っていた紙の破砕ビジネスを進化させ、パソコンや記録媒体の廃棄へと事業をシフトしました。現在は「情報の廃棄」に特化し、企業様から単なる処理費ではなく、情報漏洩やブランド毀損を防ぐための「安心への投資」として選んでいただけるビジネスモデルを確立しています。

常識を覆すチャレンジへの共感 ── 「応援したい」と思わせる熱量
── JOYCLEとの出会いのきっかけを教えてください。
竹下: 今年1月の名古屋のTech GALA 2026で小柳さんが登壇されていたと、知人の経営者から聞いたのが最初のきっかけです 。その後、動画などを通じてJOYCLEのビジョンを知りました。正直にお話しすると、最初は業界の厳しい現実を知っているからこそ「乗り越える壁は高いだろう」と感じた部分もありました。しかし、だからこそ彼らの果敢なチャレンジがとても眩しく、「素晴らしい取り組みだな」という共感が強く芽生えたんです 。とにかく一度、じっくりお話ししたいと思いました。弊社も約3,000〜4,000社のお客様へ情報を発信しています。JOYCLEの価値あるサービスを社会に伝える手助けがしたい、私どものネットワークをぜひ活用して一緒に広めていきたいという気持ちが強かったですね。
業界30年のプロから見たJOYCLE ── 「常識にとらわれない発想」の強さ
竹下: 私はこの業界に30年いるからこそ、無意識のうちに「これは難しい」と壁を作ってしまうことがあります。だからこそ、業界の常識にとらわれないJOYCLEさんのフラットな視点と柔軟な発想力が、とても頼もしく、羨ましくもありました。たとえば、私どもが扱っていない医療機関の廃棄物処理においては、処理費用の負担に悩む病院様は多くいらっしゃるとお聞きしています。お互いのターゲットが異なるからこそ、それぞれの強みを活かした提案ができ、良い協力関係を築いていけると感じています。
JOYCLEが描く協業のビジョン ── 「みんなが嬉しいビジネス」へ
小柳: 収集運搬業者の皆様のドライバー負担や燃料費の高騰といった課題に対し、「運ばない・その場で資源化する」というJOYCLEの仕組みは、業界の皆様のコスト削減や利益向上に本質的にお役に立てると考えています。収集運搬業者の皆様にはJOYCLE BOXのメンテナンス等を担っていただきながら、資源循環を含む新しい付加価値をご提供する 。我々も、業界の皆様も、ユーザー様も、みんなが嬉しいビジネスモデルを共に作っていきたいです。

先輩経営者からのエール ── 「成功を信じ抜く力」
── 竹下社長もかつて新事業を立ち上げた経験をお持ちです。JOYCLEに伝えたいことはありますか?
竹下: 私も2016年に事業を本格始動したときは、お客様ゼロからのスタートでした 。でも、成功する結果を少しも疑わずに、夢中で走り続けていた自分がいました。新しい道を切り拓くには、そうした「揺るぎない信念」が何より大切だと思っています。周囲からの期待や応援が増えるほど、プレッシャーもあるでしょうが、持ち前の推進力で早く素晴らしい結果が出ることを期待して応援しています。
小柳: 業界の皆様から「スタートアップの力が必要だ」と大きな声をいただけるのは本当にありがたいことです 。プレッシャー以上に「一緒に未来を作る仲間が増えて嬉しい」という気持ちが強いですね。時代の後押しに感謝しながら、皆様の応援を力に変えて進んでいきます。
描くロードマップ ── グローバルからの展開と、日本への還元
── 今後のロードマップについて、それぞれのお考えをお聞かせください。
小柳: まずはこの1年、応援してくださる企業様にテスト機をご提供し、本格的な量産に向けた仕様を固めていくのが目標です。その先には、東南アジアや中東などへの海外展開を見据えています。
竹下: 日本の法規制などの環境を考慮すると、まずは展開スピードの速い海外でしっかりと実績と体力をつけ、その成功モデルを日本へ還元していくアプローチが非常に有効だと考えています。
小柳: 国内もしっかり進めていきますが、海外ではこれからルールが作られていく点で攻め手がある点はおっしゃる通りです 。人口減少や物流課題など、日本が抱える深刻な課題を解決するためにも、グローバルも含めてスピード感を持って展開し、確かなモデルを構築していきたいという認識で一致しています。
地域インパクトを合言葉に
── 持続可能な社会をつくっていくために、それぞれの思いをお聞かせください。
小柳: JOYCLEという社名には、「資源と喜びが循環する社会をつくろう」という思いが込められています 。環境に良いだけでなく、「やっていて楽しい」「少し得をする」といった喜びがあってこそ、取り組みは広がります。喜びを感じながら、いつの間にか環境が良くなっている世界観を描いていきたいです。
竹下: 私は幼い頃から父のトラックに乗り、大量消費時代の埋立地の光景を目の当たりにしてきました。だからこそ、「過去の環境課題を未来の子どもたちに残さない」という強い使命感を持っています。次の世代に負の遺産を押し付けるのではなく、私たちがしっかりと循環の仕組みを作っていく。事業の成長はもちろんですが、社会への貢献というこの大きな使命を果たすために、これからも力を尽くしていきたいですね。

